70代の女性の方です。
数年程前から左膝の痛みが出現しており、1年程前から痛みの増悪がみられていました。
買い物などに出かけると帰宅時には痛みが強くなり、15分程度の歩行しかできなくなっていました。
ご主人やご友人の勧めもあり、わきだ整形外科を受診されました。
手術前は杖がないと歩くことが出来ないほどの痛みがあったため、人工膝関節置換術を行いました。


術後経過
人工膝関節置換術は、術翌日から膝を動かすことが可能です。
この方も、術翌日からベッドに腰掛けることができました。
術後3日目で術側の膝に体重をかけることが可能であることから、状態に応じて松葉杖歩行・歩行器での歩行を開始しました。
下肢筋力強化練習や歩行練習等行うことにより、日に日に歩行が安定しました。

退院前には、階段昇降練習や屋外歩行練習、床上動作練習などを行い、ご自宅に戻られてから患者様に必要な動作を練習することで、不安なく帰って頂くようにしています。
この患者様は術後、写真のようにO脚だった足が真っ直ぐになり、足の力を出しやすくなりました。また膝は120°程度曲げることが可能になり、階段もスムーズに昇り降りが出来るようになりました。以前は杖での生活でしたが、術後1ヶ月での退院時には杖を持たない生活が出来るようになりました。


わきだ整形外科では、患者様1人1人にあった理学療法を行っています。
家屋状況や趣味に応じた動作獲得も目指しながら、術前よりも快適に過ごすお手伝いをさせて頂きます。
この患者様も以前は膝の痛みで外出することが困難でしたが、今では買い物なども楽しんでおられます。




患者さん紹介:
70代の女性の方です。50代半ばより両膝関節痛あり、歩行困難・家事動作困難な状態でした。
痛みが続くため、知人の紹介によりわきだ整形外科を受診されました。
膝の曲げ伸ばしが行いにくく、膝周囲でポキポキと音が鳴っていました。膝の動きも制限が強く、膝は完全に伸びず、曲がりも90°程でした。立ち上がり動作、歩行時に痛みがあり、スムーズな動作ができませんでした。そのため、右側に体重をかけにくく、家の中ではつたい歩き・屋外では電動カーを使用してました。
もはや保存療法の限界を超えており、わきだ整形外科にて人工膝関節置換術を受けられました。術後はO脚も矯正され、良好な膝のアライメントを獲得しました。


術後1日目よりリハビリが開始となりました。
皮膚の状態を観察し、皮膚や軟部組織の伸張性に目を向け愛護的なリハビリを実施し、約2週間で膝の良好な可動域(0°〜120°)を獲得しました。
同時に、体幹・骨盤帯・股関節・足部に対し評価を行い、術前より問題となっている、左右非対称な体幹のアライメントを改善するために体幹・骨盤帯の治療を開始しました。
術前の経過も長期であり、体幹の前傾位と歩行時骨盤帯の水平保持困難等が見られました。
手術・リハビリ治療二ヶ月経過にて体幹・骨盤帯・下肢でのアライメントの正中化がみられ膝の痛みなく良好な歩行・日常動作を獲得しています。




わきだ整形外科では、手術・保存治療において局所のみの治療にとらわれず、根本的な痛みの改善を目指す為に全身の運動のつながりを観察しながらリハビリを行うよう日々努力しています。
また、必要に応じて患者様教育・再発防止の日常生活動作指導・自主トレーニングを治療の一貫とし、日常の中で、自分自身で痛みの原因を把握・予防出来るように患者様とリハビリを行っています。