首・肩甲骨周囲の痛みの原因には、姿勢が大きく関わっています。頭の重さは体重の約10%と重く、頭が体から大きく外れると首・肩甲骨周囲への負担が大きくなります。また、痛みのある時間帯によって、原因が少し異なることがあります。


主に朝起きた時に痛みがある方
 これは、寝ている時の姿勢に原因がある場合が多いです。枕の高さが合っていないと、頭と体の位置がずれてしまい、首の筋肉を過剰に緊張させるなど大きな負担をかけてしまって、寝ているのに筋肉は休まらない状態となってしまいます。また、布団の硬さによっては、寝返りが打ちにくく痛みが出たり、布団と体の間に隙間を作り、筋肉がリラックスできなかったりします。枕や寝具を調整することで、朝起きた時の体が軽くなります。








○顔とベッドの面が平行でなく、頭が体より上にずれています。


○首の後ろにベッドとの隙間があるため、首の筋肉が休まらずに、起床時の首・肩甲骨周囲の痛みの一因となります









顔とベッドの面がほぼ平行で、頭と身体がまっすぐにそろっています。


首がしっかり支えられて、首の筋肉が休まり、起床時の首・肩甲骨周囲が緩和されます




主に夕方に痛みがある方
 これは、日中の仕事の影響や、普段とっている姿勢に原因がある場合が多いです。同じ姿勢を続けること自体が、首・肩甲骨周囲にとっては負担になりやすく、背中を丸めた姿勢であればなおさら負担をかけてしまいます。デスクワークのお仕事をされている方はこのような症状を訴える方が多く、イスと机の高さの関係を調整することで、症状が改善される方も少なくありません。普段過ごしている姿勢を見直し、改善していくことで痛みを軽減することができます。





背中が丸くなり、体より頭が前にあり、首の後ろの筋肉は頭を支えるために常に緊張しています。


肘が机に乗らずに、手の重さは首や肩甲骨で支えられて、これも首・肩甲骨周囲に大きな負担となります。

























背中が真っすぐで、イスに体重がきれいに乗っているので、座っているのに余計な力が必要ありません。


肘が机に置かれ、手の重さを机に逃がすことができており、楽に机上で作業が出来る姿勢です。












わきだ整形外科のリハビリ・その他の症状について


 わきだ整形外科のリハビリは、患者様一人一人に対して痛みの根本的な原因を探り、コリをほぐすことで痛みをとるだけでなく、コリを作る原因に対して指導・助言させていただき、痛みの改善を図ります。
 また、首・肩甲骨周囲の痛みがある方の中には、手の痺れや力の入りにくさを合併されて来院される方もいらっしゃいます。これは、首から手に向かう神経に負担がかかり、このような症状となって現れます。
 医師の専門的な診断の元、的確な治療を受けられることをお勧めいたします。